海外では以前より頻繁に行われていましたが、最近では、日本でも第三者への事業承継、いわゆるM&Aが増えつつあります。ここでは、事業承継で第三者承継を選ぶメリットや成功事例について紹介します。
事業承継には、親族内承継、社内承継(従業員承継)、第三者承継があります。第三者承継とは、親族でもない、従業員でもない、社外の第三者への株式譲渡や事業譲渡よる承継方法で、いわゆるM&Aがこれにあたります。第三者承継には、以下のメリットがあります。
第三者承継では、親族内承継や社内承継よりも、幅広く引継ぎ先を募集することができます。親族や従業員の中に、経営者としての資質や意欲を持つ人材が必ずしもいるとは限りません。そのため、親族や従業員に限定すると、行き詰ってしまうケースも。
そのような場合に、引継ぎ先を第三者まで広げれば、経営者としての能力や資質、意欲を持つ後継者候補を見つけることも可能です。
第三者に株式や事業を譲渡すると売却益を得ることができます。事業承継を行わずに廃業を選んだ場合でも、事業資産を売却することはできますが、第三者承継で得られる利益の方が大きいといわれています。ただし、事業売却によって得た利益には税金がかかります。
廃業してしまうと、従業員は新たに職場を探さなければなりません。しかし、事業承継であれば、経営者が代わっても、従業員はそのまま働き続けることができますし、場合によっては、待遇がよくなるということもあります。
ただし、承継先の資質や能力、経営者としての考え方などによっては、環境や待遇が悪化するという可能性もあるので、慎重な見極めが必要になります。
第三者承継は、広く引継ぎ先を探すことができるというメリットがありますが、必ずしも理想の条件で引継ぎできるとは限りません。承継先が見つからない場合もありますし、見つかったとしても、理想の条件で引継ぎできない、契約に至らないというケースも多々あります。
また、引継ぎ先の経営状況や指針、経営者の方針によっては、従業員の職場環境や待遇、取引先への対応が変わってしまう場合があります。それによって従業員や取引先が離れてしまうという可能性も否定できません。
室蘭で110年以上、家庭や飲食店などにさまざまな食肉を提供してきた食肉卸売り・小売業を営む会社。社長は70歳を前に会社の行く末を考えるようになったが、会社を継ぐ意思を持つ親族や従業員はおらず、廃業も検討。メインバンクに相談したところ、M&Aという方法があることを知り、第三者への引継ぎを決断。譲渡先として現れたのは、千歳市で食肉の卸売りを手掛ける会社で、従業員の雇用維持はもちろん、株式譲渡で100%子会社のグループ会社として社名も残してもらうことができた。
COMPARISON
後継者不在の中小企業の経営を引き継ぐ手法としてはM&Aが一般的ですが、買収前にどのような人材がトップに就任するのか不明のため、経営を託すオーナーや従業員が不安に感じたり、買収後に経営方針を巡って、古参の幹部たちとの間で不協和が生じたりするケースもあります。
人材紹介サービスを利用する方法もありますが、経営者としての意欲や知識を備えた人物が紹介されるとは限りません。そこで、いろいろな角度から後継者を探せる手段を比較、おすすめの会社をご紹介します。
事業承継希望者(サーチャー)が投資家から支援を受けながら、対象企業の経営権を取得・企業の価値向上を図る。オーナーは、買収交渉をしながら相手の人柄を把握することが可能。
譲渡側(売り手)と譲受側(買い手)の間に立って、M&A交渉の仲介を行う。MA仲介業者が中立的かつ客観的な立場でM&A交渉の仲介・助言を行ってくれる。
経営経験のある優秀な人材をはじめ、MBAも取得しているプロ経営者の中から自社にマッチした人材の選定が可能なプラットフォームを利用できる。