事業承継を行うにあたって、しっかりとした準備をしていないと失敗してしまう場合があります。事業承継が失敗するケースと実際の失敗事例についてまとめています。
現経営者の体調不良等で、突然、事業承継を行わざるを得なくなるということがあります。後継者の選定はもちろん、誰がサポートするか、事業承継をどのように進めていくかなど、早めに準備をしておかないと経営を続けるのが難しくなるなどの混乱を招く恐れがあります。
現経営者の息子が後継者となる予定だったものの、株式が過半数以下しか相続できておらず、残りの株式を保有していた他の親族が社長に就任し、派閥争いによって後継者が追い出されるというケースも多々あります。
親族や従業員の中に後継者となり得る人物がいない場合、後継者が見つからないと事業が引き継げずに廃業に至ってしまいます。専門家などに依頼して早めに人材を確保することが重要です。
事業を後継者に引き継いだにもかかわらず、前経営者がいつまでも影響力を持っていると、従業員の混乱を招くことにもなり、人材の流出を引き起こす場合もあります。
従業員6名のパン屋を経営している社長。60歳を過ぎ、家族との時間を大切にしたいと考え始め、事業承継を検討することに。経営する店舗は地元の顧客も堅調に増えていることに加え、特殊な製法で商品を生産・販売していたため、商品を今後も残したいと考えた社長は、勤務歴は短いものの、人柄が良く、信頼できるA氏を後継者候補に選定。
しかし、古参の従業員による嫌がらせが始まり、数カ月後、A氏は退職届を提出。その後、店舗の雰囲気が悪化し、従業員が続々と辞職。社長も気落ちしてしまい、廃業も検討している。
M&Aによる事業承継を検討した現経営者。M&A仲介会社に相談することも考えたものの、手数料が高いと感じ、自身で売却先を探し始めることに。知り合いの経営者に買手候補を紹介してもらい、M&Aによる事業譲渡の実施を決定。意気投合した2人は手数料を抑えながら、各自でM&Aに関する情報を調べ、テンプレートから契約書類を作成。
M&Aは成立したものの、1年後に買手が不採算を理由に従業員解雇を実施。引継ぎ案件を明確にしなかったために起こった失敗事例。
COMPARISON
後継者不在の中小企業の経営を引き継ぐ手法としてはM&Aが一般的ですが、買収前にどのような人材がトップに就任するのか不明のため、経営を託すオーナーや従業員が不安に感じたり、買収後に経営方針を巡って、古参の幹部たちとの間で不協和が生じたりするケースもあります。
人材紹介サービスを利用する方法もありますが、経営者としての意欲や知識を備えた人物が紹介されるとは限りません。そこで、いろいろな角度から後継者を探せる手段を比較、おすすめの会社をご紹介します。
事業承継希望者(サーチャー)が投資家から支援を受けながら、対象企業の経営権を取得・企業の価値向上を図る。オーナーは、買収交渉をしながら相手の人柄を把握することが可能。
譲渡側(売り手)と譲受側(買い手)の間に立って、M&A交渉の仲介を行う。MA仲介業者が中立的かつ客観的な立場でM&A交渉の仲介・助言を行ってくれる。
経営経験のある優秀な人材をはじめ、MBAも取得しているプロ経営者の中から自社にマッチした人材の選定が可能なプラットフォームを利用できる。